名古屋

過日

先週末には名古屋へ野暮用で出かけた。
閉めっぱなしなので、湿気ったような匂いがする実家の風通しをして、ガスのメーターに取り付けたガス漏れ検知の機械を取り外しに業者が来るのを待った。
何も手をつけていないので、本当に隣の部屋から父か母が顔を出しそうだった。
母が亡くなって 3 ヶ月、父は一人で、この状態の家で毎日暮らしていたのか、と思うと胸が痛む。
きっと父も、ふっと母が現れそうな気がしていたに違いない。
口には出さなかったか、寂しかったに決まっている。

作業そのものは数分で済んでしまった。
窓を閉めカーテンを閉じ、玄関で靴を履きながら、あの日の事を思い出していた。

名古屋は梅雨の晴れ間で暑く、湿度の高い、いかにも名古屋の夏といった様子だった。
妻は、僕が用事を済ませている間、デパートに出かけていたので迎えに行く。
歩き慣れた道を歩き、走り慣れた道を走り、それでも帰るところは、そこから 4 時間ほども車を運転してたどり着く場所なのだ、と思うと何やら不思議な気持ちがした。

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